外壁に触れると白い粉(または外壁と同色の粉)が手について汚れたなんて経験はないでしょうか。
これをチョーキング現象といいます。
このチョーキング(白亜化)現象は外壁の塗り替えのサインなんです。
この記事ではチョーキング現象の危険さと、対処法について解説します。
正しい知識を身に着けてチョーキング現象に対処しましょう!
読み飛ばせるもくじ
チョーキング(白亜化)現象とは?

塗膜は太陽の熱や雨、風によるダメージを受けています。
そのダメージによって塗料を構成する成分が分解され、塗料に含まれる顔料が粉上になって浮き出ている状態をチョーキング(白亜化)現象といいます。
また、その成分のうち白色顔料(酸化チタン)が表面に浮き出てしまうことで白い粉が発生する原因になっています。
チョーキングが発生しやすい場所
チョーキング現象は主に、日当たりのよい場所に発生しやすい傾向があります。
なぜなら、日光による紫外線が塗膜にダメージを一番与えているからです。
また、チョーキングは放置して治ることはありません。

チョーキングをみつけたら早めに塗り替えをしましょう。
チョーキングの放置はNG!

外壁が劣化し始めていること教えるサインがチョーキング現象です。
劣化がひどくなる前に、チョーキング現象が起き始めたら外壁塗装を検討しましょう!

チョーキングを放置すると外壁の劣化に大きく影響してしまいます。
実は、外壁材にはもともと防水性はありません。
そのため、表面に塗膜を作ることで雨水から外壁材を守っています。
しかし、塗膜が劣化してしまうと外壁材を守る力を失ってしまい、劣化が進行してしまいます。
そのまま放置をすると、柱や梁が腐食したり、雨漏りを引き起こす可能性があり非常に危険です。
チョーキング現象のチェック方法

この章では、自宅のチョーキングを自分で調査できる方法を解説します!
チョーキングは紫外線によるダメージが大きな原因なので、日当たりに良い箇所でチェックしてみましょう!

チョーキングの状態は専門知識がなくても確認できます!
手に粉がつく量で重症度を測る

上の図のように、軽度の場合は触れたときに付着する粉の量はあまり多くないので、樹脂がまだ外壁をある程度守ってくれている状態です。
反対に、重症だと粉が大量に出てしまい、樹脂がほぼ機能を失って知る状態になります。



粉の付き具合は上の写真を参考にしてください!
外壁が濡れた時に変色する

手で触れただけではチョーキングが判断できない場合は、外壁を濡らして変色するか確認してみましょう。
塗膜が劣化してチョーキング現象が発生している場合、水に濡れるとシミのように変色してしまいす。
晴れている日に、外壁へ霧吹きやホースなどで水をかけると様子がよくわかります。
チョーキング現象が起きた外壁の修繕方法

チョーキング現象が起きている場合は外壁塗装で対処します。
では、その外壁塗装はどのような手順で行われるのでしょうか。
業者が正しい手順で塗装工事を行っているか判断するためにも、手順を把握しておきましょう!
①高圧洗浄でチョーキングの粉を洗い流す

外壁塗装を行う際、まず初めに汚れを落とすために高圧洗浄を行います。
高圧洗浄機は専用の強力なものを使用するので、チョーキングの粉も汚れと一緒にきれいに洗い流していきます。
洗浄不足だと、塗料が密着しないので隅から隅まできれいに洗い流していく必要があります。

家1件分の高圧洗浄には約半日から、丸1日かかるのであまりにも早く洗浄が終わったときは要注意です!
②下塗り塗料を塗る


工程①でチョーキングの粉を落としますが、完全にすべて洗い流すことは不可能です。
そこで、「シーラ」または「プライマー」と呼ばれる下塗り塗料を使い、残りの粉を外壁に固めて外壁に密着させます。
この下塗りをおこたって上塗り塗料を塗ると、チョーキングの粉と一緒に上塗り塗料まで剥がれてしまいます。

これが、施工不良による塗膜の剥離といわれるものになります。
③上塗り塗料を2回重ね塗りする

行程①②の下地処理が完了したら、仕上げの上塗り塗料を2回塗っていきます。
この最後の塗膜がこれから紫外線や雨水から外壁を守ってくれるプロテクターになります。
この時、1回目の上塗りと2回目の上塗りはしっかり塗料が乾燥してから塗装しなければいけません。
乾燥不良のまま重ね塗りをしてしまうと、施工後すぐにチョーキングが起きたり、塗膜の剥離の原因にもなってしまいます。
塗装業者には乾燥時間をしっかり守るよう念を押しておきましょう!

乾燥時間は塗料缶やパンフレットで確認できます!
チョーキングが起きているときの外壁塗装の費用

チョーキングが発生してる場合でも、特に外壁塗装の金額が相場より上がるということはありません。
なぜなら、高圧洗浄やシーラー、プライマーを使った下塗りという工程は必ず工事の工程に含まれるからです。
そのため、工事費用はどの塗料を選ぶかによって費用が変わります。

高圧洗浄の相場価格と塗料ごとの相場価格は下の表をご覧ください!
洗浄の種類 | 1㎡あたり |
---|---|
通常の高圧洗浄 | 200~300円/㎡ |
薬品(バイオ)洗浄 | 500~800円/㎡ |
外壁/グレード | 耐用年数 | 施工平米単価(相場) |
---|---|---|
アクリル | 3~5年 | 1,000~1,800円/㎡ |
ウレタン | 5~7年 | 1,500~2,000円/㎡ |
シリコン | 7~15年 | 2,500~3,500円/㎡ |
遮熱シリコン | 12~17年 | 3,000~3,700円/㎡ |
フッ素 | 12~20年 | 3,000~5,000円/㎡ |
遮熱フッ素 | 17~23年 | 4,200~4,700円/㎡ |
無機 | 20~25年 | 4,500~5,500円/㎡ |
チョーキングの塗装リフォームの注意点

外壁にチョーキングを見つけたら塗装業者に外壁塗装を依頼しましょう。
ただし、外壁塗装はトラブルの多い業界なので信頼できる業者を見つけることが大切になります。
訪問販売や悪徳業者に注意
チョーキングが起きている外壁は、業者が見ればすぐにわかります。
そのため、悪徳業者から恰好の標的になります。
特に、不安を煽ったり、契約を急かすような訪問販売には十分注意するようにしましょう。
DIYで外壁塗装はやめておこう
外壁塗装は専門知識が必要なためDIYはおすすめしません。
特に下地処理が不十分だと塗膜剥離を引きお起こす可能性があります。
塗装業には資格が存在し、特に1級塗装技能士という資格は取得するために7年もの実務経験が必須になります。
また、外壁塗装の高所作業は危険をともないます。

安全と品質の観点からも外壁塗装はプロに任せるようにしましょう!
外壁のチョーキング現象のまとめ
チョーキング現象は塗膜が粉状になり、劣化している状態のことです。
放置してしまうと外壁の劣化が進行してしまうので、チョーキングが現れたら塗装業者に外壁塗装を依頼しましょう。
チョーキングが発生している外壁の塗装工事は専門知識が必要になるので、信頼できる業者を選ばなければいけません。
悪質業者や訪問販売はチョーキングが発生している家を標的に営業をする傾向があるので要注意です。
また、業者選びの際は必ず相見積もりをしてしっかり比較しましょう。