外壁塗装をしようと思って、業者に現地調査に来てもらったら「クラックがありますね~」と言われた方も多いかと思います。
でも、建築関係の知識がない人からすると「え?クラックって何?」と困惑してしまいますよね。
そこで今回はクラックについて外壁塗装の元営業マンが詳しく解説していきます!
この記事を読むと、外壁のクラックとは何か、クラックの種類や原因、対処がわかります!
これから外壁塗装をしようと考えている人は必ず相見積もりをしましょう!
高品質・低価格な最適プランで工事をするためには3~4社の比較が必須です。

でも、相見積もりは手間がかかって大変…。

そんな方には一括見積サイトの利用をおすすめします!
元外壁塗装の営業マンの私が一番おすすめするのは外壁塗装パートナーズ
!
クラックとは?

クラックとは、外壁・内壁・基礎にできるひび割れのことを言います。
英語でクラック(crack)は割れ目や裂け目という意味を持っており、建築業界で頻繁に使われる言葉です。
クラックは、外壁や建物の劣化を促進してしまったり、雨漏りの原因になる危険な症状です。
次の章からはクラックについてさらに深堀して解説してきます!

クラックが見つかったら早めの対処をするようにしましょう。
外壁のクラックの種類

外壁に発生するクラックは大きく分けて2種類です。

違いはひび割れの幅の大きさと深さで判断します。
ヘアークラック

特徴 | 幅0.3ミリ以下・深さ4ミリ以下の細いひび割れ。 名前の「ヘアー(hair)」の通り、髪の毛のような幅。 |
原因 | 経年劣化により塗膜が硬化し、下地の外壁材の伸縮に追従できなくなったことが主な原因。 |
対策 | 塗膜の劣化がみられるため、外壁塗装を行いましょう。 外壁を触ったときに白い粉がつく(チョーキング現象) カビ・コケが発生してきているなどが塗り替えのサイン。 |
ヘアークラックは細いくて浅いひび割れです。
そこまで深刻なひびではありませんが、放置をすると次に解説する「構造クラック」に成長してしまいます。
構造クラック

特徴 | 幅0.3ミリ以上・深さ4ミリ以上の太いひび割れ。 雨水の侵入による雨漏りや、シロアリの侵入口にもなりうる。 |
原因 | 地震の揺れや電車・車が通過した際の振動など、主に建物に加わる衝撃が原因。 |
対策 | コーキングをしたのち塗り替えを推奨します。 |
幅は広く、深いひび割れが構造クラックです。
ここまでひび割れが大きくなると、早急に対処が必要になります。
構造クラックを見つけたら、塗装業者に見積もりを依頼しましょう。
その他のクラック
上記のヘアークラックと構造クラック以外にもいくつかクラックの種類があります。

あてはまるものが自宅にないかチェックしてみましょう!
乾燥クラック
外壁塗装の際に塗膜が乾燥するときに発生するひび割れで、よく目を凝らせば見える程度のもの。
モルタル外壁の「ボンタイル」の外壁によく見られます。
ボンタイルとは、吹き付け仕上げの表面がつるっとした仕上がりになる仕上げ材のことです。
縁切れクラック
塗装工事の途中で止めたり、一部をやり直しをした箇所が後からひび割れを起こしてしまっている状態です。
このクラックは構造クラックに分類されるので、業者に依頼し、クラック補修をした後塗り替えをしましょう。
開口クラック
開口クラックとは、窓や扉などの外壁に開口部として設けられた箇所に発生するひび割れのことです。
建物の揺れや衝撃の影響を受けやすい箇所のため、構造クラックになりやすいのが特徴。
開口部付近のひび割れは室内まで雨水が侵入(雨漏り)してきやすいので早急に対処をする必要があります。
外壁にクラックが発生する3つの原因

クラックが発生する原因は主に以下の3つになります。

それぞれ詳しく見ていきましょう!
経年劣化によるクラック

ヘアークラックのような細かなひび割れは、経年劣化によるものが多いです。
新築時は通気性を重視されてアクリル・ウレタン樹脂を使ったモルタル外壁やサイディングの焼き付け塗装をれることが多いので、築10年ごろにはひび割れが発生します。

各塗料の耐用年数は以下の通りです!
外壁/グレード | 耐用年数 | 施工平米単価(相場) |
---|---|---|
アクリル | 3~5年 | 1,000~1,800円/㎡ |
ウレタン | 5~7年 | 1,500~2,000円/㎡ |
シリコン | 7~15年 | 2,500~3,500円/㎡ |
遮熱シリコン | 12~17年 | 3,000~3,700円/㎡ |
フッ素 | 12~20年 | 3,000~5,000円/㎡ |
遮熱フッ素 | 17~23年 | 4,200~4,700円/㎡ |
無機 | 20~25年 | 4,500~5,500円/㎡ |
地震の揺れ・電車やトラックなどの振動

構造クラックのような幅の大きいなひび割れは、外部から加わる衝撃が原因となることが非常に多いです。
特に電車の線路や、交通量の多い道路の近くにある建物は衝撃を受けやすいので、構造クラックが多くみられます。
施工不良によるクラック

縁切れクラックのように、作業を途中で中断したり、適正な乾燥時間を守らずに重ね塗りをすると発生してしまいます。
塗装工事をしてすぐに、大きな揺れなないにも関わらず、ひび割れが発生している場合は業者に連絡して保証で対応してもらいましょう。
外壁のクラックを放置すると起こる被害

クラックは外壁が劣化していることを示すサインです。
ヘアークラックだったとしても、徐々にひびの幅は大きくなり構造クラックになってしまいます。
また、表面的なひび割れだけではなく以下のような被害に発展する原因にもなります。

それではそれぞれ詳しく見ていきましょう!
クラックから雨水が侵入し雨漏りに

屋根だけではなく、外壁から雨漏りが発生することは決して珍しくありません。
特に窓枠など、開口部付近のひび割れから雨漏りになるケースも多くあります。
また、室内の壁ににじむような雨漏りも、外壁の構造クラックが原因の可能性があります。
築年数が長い場合は早急に補修と外壁塗装をしましょう。
建物の劣化の進行が早まる

ひび割れから雨水が侵入すると外壁だけではなく、内側の木材の腐敗や鉄部の錆につながってしまいます。
さらに、二次被害として以下の原因になることもあります。
カビの発生
湿気が高い状態が続くとカビが発生し、健康被害に発展する可能性があります。
シロアリの発生
湿った木材を好むシロアリを呼び寄せてしまいます。
シロアリによる被害のスピードは1年~数年と非常に速いので、シロアリを呼び寄せてしまう前に対処をしましょう。
爆裂
鉄筋コンクリートのような建物の場合、内部の金属が水分によって錆を起こすと膨張してしまいます。
その膨張による圧力で壁面が崩れてしまう「爆裂」という現象を引き起こしてます。
見た目が悪い

クラックは建物の劣化だけではなく、美観性にも大きく影響します。
不動産運用をしている場合は、入居率などにも影響を及ぼすためきれいな見た目を維持することはとても大切です。
クラック以外にも、コケの対策も美観性にとって重要になります。
外壁のクラックの補修方法

クラックが発生している外壁にはいくつかの対処法があります。
短期的な応急処置から本格的な修繕があるので自分に合った修繕方法を選びましょう。
ヘアークラックの補修方法
モルタル外壁の場合は、弾力のある下塗り剤でヘアークラックに浸透させることでひび割れを塞ぐことができます。
もし、DIYで済ませたい場合はセメント粉をヘアークラックに塗布するかコーキングを充填する方法があります。

一番おすすめは業者に依頼する外壁塗装です。
構造クラックの補修方法
構造クラックがある場合は外壁塗装の業者に補修の依頼をしましょう。
建物の内部の保護にもかかわる状態なので、DIYはおすすめしません。
業者を選ぶ際は必ず相見積もりをして、費用と業者の質を見極めるて、優良な業者に依頼すようにしましょう。
相見積もりに関する詳細は別記事をご覧ください。
外壁のクラックのまとめ
クラックとは、外壁・内壁・基礎のひび割れのことです。
幅0.3mm以上・深さ4mm以上の構造クラックは、雨漏りや建物の内部の劣化の原因になるので、早急に補修をするようにしましょう!

主な原因は以下の3つです!
業者に依頼する場合は、信頼できる会社か判断するためにも必ず相見積もりをしましょう!