外壁塗装は建物の美観を保つだけでなく、建物を長持ちさせるためにも欠かせない作業です。
特に、モルタル外壁はその耐久性から人気がありますが、時間が経過するとヒビ割れや色あせなどの問題が発生することがあります。
そこで、モルタル外壁のメンテナンスには、外壁塗装が必要になります。
しかし、外壁塗装の費用は一般的に高額なため、適切な塗装タイミングと適切な塗料を選ぶことが重要になってきます。
この記事では、モルタル外壁塗装について、適切な塗装タイミングや適切な塗料選びと業者選びのポイントを紹介します。

しかちゃん
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モルタル外壁とは

モルタルとは、建物の外壁に塗りつけることで、美観や耐久性を向上させる目的で使用される材料の一種で、セメント、砂、水、添加剤などの材料を混ぜ合わせて作られています。
他の外壁材と比較して耐久性が高く、劣化に強いことが特徴で、塗り替えがしやすいため、長期間にわたって美しい外観を保つことができます。
さらに、塗り方や塗料の色を変えることで、建物のイメージを変えることができるため、リフォームにも適しています。
ただし、モルタル外壁は、コストが高く、施工が難しいことが欠点とされています。
また、素材自体が硬く、建物の地震対策には不向きであるとされています。
そのため、モルタル外壁は定期的なメンテナンスを行いましょう。
うちはモルタル外壁?モルタル外壁の種類
モルタル外壁には、様々な仕上がりの種類があります。
その中でも代表的なものに、「リシン仕上げ」「スタッコ仕上げ」「吹き付けタイル仕上げ」「左官仕上げ」「掻き落とし仕上げ」があります。

あなたの家の外壁がどれに当てはまるか見てみましょう!
リシン仕上げ

リシン仕上げは、仕上げ材に「リシン」と呼ばれる素材を用いているため、表面がザラザラした仕上がりになります。
耐久性が高く、耐水性・耐候性・耐汚染性に優れているため、昔からよく使われるモルタル外壁です。
スタッコ仕上げ

スタッコ仕上げは、モルタルに石灰や大理石の粉末を混ぜて仕上げることで、上品で滑らかな質感を出すことができます。
汚れがつきにくく、色や柄のバリエーションも豊富で、高級感を演出できます。
また、比較的防水性にも優れており、美観を長期間保てる人気の仕上げです。
吹付タイル仕上げ

吹き付けタイル仕上げは、タイルを模した模様を吹きつけることで、タイルのような見た目に仕上げる方法です。
タイルの風合いを再現できるため、外壁にモダンな印象を与えることができます。
左官仕上げ

左官仕上げは、石膏や漆喰などを使い、伝統的な日本家屋のような味わい深い仕上がりを実現する方法です。
石膏や漆喰は、素材が自然で、優れた調湿性や保湿性があるため、室内環境を良くする効果もあります。
モルタルの外壁塗装の必要性とは?

モルタル外壁は、自然災害や気象条件にさらされるため、時間が経つにつれて劣化が進み、外観の美しさや耐久性が損なわれてしまいます。
そのため、外壁のメンテナンスとして、定期的な塗装が必要になります。
塗装により、モルタル自体の劣化を防止し、外壁に水が浸入することを防いだり、太陽光や風などの外部要因から保護することができます。
また、塗装は外観の美しさを保つだけでなく、建物の価値を保つことにも繋がります。
塗装は、モルタル外壁にとって非常に重要なメンテナンス作業であり、建物を長く美しく保つために欠かせないものです。
モルタル外壁塗装の劣化サインと対処法
モルタル外壁の塗装は、時間が経つにつれて、外壁の色あせやひび割れ、剥がれなどの劣化現象が生じます。

ここでは、モルタル外壁塗装の劣化サインと対処法を紹介します。
モルタル外壁の劣化サイン
自宅がモルタル外壁の場合、外壁に以下の症状が現れていないがチェックしてみましょう。
モルタル外壁の劣化の対処法
外壁の劣化症状には適切な対処が必要になります。
ここでは具体的な対処法を見ていきましょう。
- 色褪せや退色
- 外壁の色褪せや退色は、紫外線や雨風などの影響によって発生します。塗装面に汚れが付着していたり、チョーキングが発生している場合は高圧洗浄できれいにしてから塗装します。
- ひび割れや剥がれ
- 外壁のひび割れや剥がれは、建物の老朽化や地震などの影響によって発生します。補修をする前に、原因を調べ、補修をします。
- 塗料の浮きや剥がれ
- 外壁の塗料の浮きや剥がれは、建物や塗膜の劣化によって発生します。塗料の古い部分をしっかり削り落として、新しい塗料を塗装します。。
- コケやカビの発生
- 外壁にコケやカビが生えると、建物の見た目を損ねるだけでなく、塗装の劣化を促進します。高圧洗浄や、適切な薬剤を用いて根本的に対処する必要があります。
- 水漏れや浸水
- 外壁の劣化により、水漏れや浸水が発生することがあります。建物の防水性を確保するために、コーキングの交換や防水処理を行うことが必要です。
モルタルの外壁塗装の注意点とは?
モルタル外壁の塗装工事においては以下のことに注意しましょう。

それぞれ具体的に解説していきます!
塗装前の下地処理が重要
外壁塗装の耐久性や仕上がりの美しさは、下地処理にかかっています。
モルタルの表面には、塗料が密着しにくい汚れや古い塗膜が付着していることがあります。
そのため、下地処理を丁寧に行うことが重要です。
施工環境の確保
塗装作業には、安全性や施工環境の確保が必要です。
足場や作業場所、塗料の乾燥時間などを考慮してくれる、専門業者に依頼をしましょう。
定期的なメンテナンスが必要
外壁塗装の劣化は避けられません。
建物の状態に合わせて、適切なタイミングでメンテナンスを行うことが必要です。
適切なメンテナンスを行わないと、塗膜の割れやはがれ、さらには壁体の劣化などが進行し、建物の耐久性を脅かすことになります。
モルタル外壁の塗料の種類と選び方

モルタル外壁はひび割れを起こしやすいため、ひび割れに追従できる弾性塗料がおすすめです。
また、塗料選び方のポイントは、建物の外観やコスト、対候性を意識することです。
例えば、美観性を重視する場合はフッ素塗料、コストを抑えたい場合はシリコン塗料が適しています。
建物の特徴やニーズに合わせて、専門業者と相談し、適切な塗料を選びましょう。
主な外壁塗装の塗料は、以下の通りです。
外壁/グレード | 耐用年数 | 施工平米単価(相場) |
---|---|---|
アクリル | 3~5年 | 1,000~1,800円/㎡ |
ウレタン | 5~7年 | 1,500~2,000円/㎡ |
シリコン | 7~15年 | 2,500~3,500円/㎡ |
遮熱シリコン | 12~17年 | 3,000~3,700円/㎡ |
フッ素 | 12~20年 | 3,000~5,000円/㎡ |
遮熱フッ素 | 17~23年 | 4,200~4,700円/㎡ |
無機 | 20~25年 | 4,500~5,500円/㎡ |
シリコン塗料
シリコン塗料は、シリコン樹脂を主成分とする塗料です。
耐久性が高く、汚れにくく、塗り直しの必要性が少ないため、住宅の外壁塗装に適しています。
さらに、酸性雨などの影響を受けにくいため、耐候性にも優れています。
また、光沢感があり、美観性も高いため、高級感ある外観を演出することができます。
フッ素塗料
フッ素塗料は、フッ素樹脂を主成分とする塗料です。
優れた撥水性や耐候性があり、汚れやカビ、藻などにも強く、清潔感を維持しやすい性質があります。
また、色落ちや色あせが少ないため、長期間の使用にも耐えます。
無機塗料
無機塗料は、化学物質をほとんど含まない無機成分を主成分とする塗料で20年程の耐久性を持つ塗料です。
火災が発生した場合、火の勢いを抑える働きがあるため、防火効果に優れています。
また、紫外線に対しても強いため、色あせにくく、塗り直しの必要性が少ないという特徴があります。
ただし、耐久性には限界があるため、建物の用途によっては、塗り替えが必要になる場合があります。
遮熱塗料
遮熱塗料は、太陽光や熱を反射・吸収して、建物内部の温度上昇を抑えるための塗料で、夏場のエアコンの使用量を減らすことができ、省エネ効果が期待できます。
また、直射日光を受けやすい屋根や、熱を持ちやすい黒い色で塗装する際におすすめの塗料です。
ラジカル塗料
ラジカル塗料は、紫外線による劣化を抑える特性があり、耐久性が高い塗料です。
また、チョーキング現象(塗料表面の粉化)が起こりにくく、美観性を長期間維持できます。
モルタルの外壁塗装の価格相場と見積もりのポイント

モルタルの外壁塗装の価格相場は、平米あたり2,000円から4,000円程度が外壁塗装の相場とされています。
しかし、建物の規模や状態、選ぶ塗料の種類、塗装面積や工期、職人の技術力や地域などによって異なります。
アクリルやウレタンといった安価な塗料を選ぶ場合は、数年で劣化してしまい、再度塗装が必要になることがあるためトータルコストが高くなります。
そのため、ある程度高品質なシリコン、フッ素、無機などの塗料を選ぶことをおすすめします。
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見積もりのポイント
外壁塗装の見積もりには以下のことに意識しましょう!
相見積もりをする
外壁塗装の相見積もりをすることで、複数の業者からの見積もりを比較することができ、料金や施工内容の違いを把握しやすくなります。
また、相見積もりをすることで、業者の信頼性や技術力を確認することもできます。
より安心して外壁塗装を依頼するためには、相見積もりをすることが大切です。
一式表示に注意
外壁塗装の一式表示には、塗料や下地処理など、必要な工程が含まれていることを確認し、必要な工程が含まれていない場合は追加費用が発生する可能性があることを注意する必要があります。
また、一式表示の見積もりには、各工程の詳細な内容や使用する材料など、十分な情報が不透明なため詳細を必ず確認しましょう。
細かく内容が記載されているか
外壁塗装の見積書には、塗料や下地処理などの具体的な内容が細かく記載されていることが重要です。
これにより、業者の施工内容や使用する材料が明確になり、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。
また、見積書に細かく内容が記載されていることで、比較検討しやすくなり、より正確な予算の立て方ができるようになります。
現地調査が丁寧か
外壁塗装の現地調査は、施工前の正確な状況把握に必要不可欠であり、丁寧に行うことが重要です。
現地調査を十分に行わない場合、不適切な見積もりや工程の見落としが生じ、後々のトラブルに繋がる可能性があります。
また、外壁の状態や塗装の履歴などが正確に把握できることで、より適切な塗料や工法を選ぶことができ、より長期的な耐久性を確保することができます。
職人の技術力を考慮する
外壁塗装の業者には、適切な資格や免許があるかどうかを確認することが重要です。
資格や免許を持っている業者は、その分野において専門的な知識や技術を持ち合わせており、適切な施工を行うことができます。
また、資格や免許を持っていることは、信頼性や信用性が高く、万が一のトラブルにも対応しやすいため、業者選びの際には重要なポイントの一つとなります。
保証やアフターフォローについて確認する
施工後の保証やアフターフォローについて確認することも重要です。
施工後に何か問題があった場合、きちんと対応してくれる業者を選ぶことで、安心して外壁塗装を依頼できます。
モルタルの外壁塗装の施工方法と工程

モルタル外壁の塗装はローラーでの施工が一般的で、「ウールローラー」での施工と「砂骨ローラー」での施工(マスチック塗装)の2通りがあります。
ウールローラー施工は、もともとの柄を活かした施工が可能で、一般的によく使われつ施工方法です。
それに対し砂骨ローラー施工は、下塗り用塗料を厚く塗布しひび割れに強く防水性を高める工です。
対候性を高めるなら、砂骨ローラーでの施工がおすすめですが、技術力の高い業者でなければうまく施工ができません。
もし砂骨ローラーでの厚付け塗装で施工をしたい場合は、対応できる業者を探すことが重要になります。
モルタル外壁の塗装手順

それでは、モルタル外壁の塗装手順を見ていきましょう。
足場の設置
高所作業を行うための安全な仮設足場を設置します。安全かつ効率的に行うためには、耐荷重性、耐風性、耐震性を重視した足場が必要です。
高圧洗浄
外壁塗装の高圧洗浄は、汚れや古い塗膜を効果的に除去し、新しい塗膜を塗るための下地を整えます。
養生
塗装作業中に塗料や落下物などが周囲に飛散することを防ぐために、塗装範囲以外をビニールシートなどで覆います。
コーキング施工(シーリング)
外壁塗装のコーキングは、建物の隙間やひび割れなどをコーキング材で埋める作業です。
下塗り(シーラー、フィラー)
外壁塗装の下塗りは、塗装面を下地調整し、中塗り・上塗りの塗料の密着性や耐久性を高めるために行われます。下塗りの適切な厚みや乾燥時間を確保することで、中塗り・上塗りの塗料が均一に塗布でき、美観や防水性が確保されます。
中塗り
外壁塗装の中塗りは、下塗りの表面を滑らかに整えます。また、中塗りの塗料には、色調を補正するための顔料が配合されています。
上塗り
外壁塗装の上塗りは、下塗りと中塗りで表面を整えた後に行われます。上塗りの塗料には、紫外線や風雨などの外的要因から建物を守り、美しい外観を保ちます。
品質の検査
塗装工事が一通り完了したら、塗り残しやムラなどがないかチェックします。やり直しが必要であれば、足場を外してしまう前に対応してもらうことが重要です。
足場撤去、周辺の清掃
外壁塗装がすべて完了したら、足場撤去します。また、養生外しや周囲の清掃を行い全行程が完了となります。
モルタル外壁の塗装のまとめ
モルタル外壁の塗り替えの際には、まず外壁の状態をしっかりと確認することが必要です。
汚れや劣化が進んでいる場合は、下地処理を行い、必要に応じて補修を行いましょう。
また、塗料の選択には、耐久性や耐候性、防水性などの要素を考慮する必要があります。
塗料の塗り方にも注意が必要で、均一な厚みで塗るようにし、塗料の乾燥時間を守ることが必要です。
そのためには、業者の質が重要になるため、必ず合い見積もりをして比較検討をしましょう。